●「千年王国(ミレニアム)」はラテン語「ミル」(千)と「アヌ
ム」(年)を組み合わせて出来たことばである。これに対応するギリシャ語のことばは「チリアズム」で同様に「千年」を意味することばである。ミレニアム、
千年王国の概念は黙示録20章から引き出されている。イエスキリストの再臨の時が千年王国のいつ起こるのかの解釈によって、前・後・無に分かれる。
a)歴史的前千年王国説(ヒストリカル・プレミ
レニアリズム/プレミレ)
@新約の教会時代は旧約に預言されているキリストの王国の最初の
段階である。
A新約教会は歴史において、時おり勝利を勝ち取るかもしれない
が、究極的にはその使命に失敗し、影響を失い、教会時代の終わりに向かって世界的に悪は増大し、崩壊していく。
B教会は今まで経験したことのない世界的な苦難の時を通る。この
時期は大患難として知られている。
Cキリストは大患難の終わりに、教会を携挙するために再臨され
る。死んだ聖徒たちを生き返らせ、「まばたきの間」に義人の裁きが行われる。
Dキリストは栄光の聖徒たちと地上に降りてこられ、ハルマゲドン
の戦いを戦い、サタンを縛り、エルサレムから1000年の間支配する。キリストの世界的、政治的王国が建てられる。
E1000年の支配の終わりに、サタンは解き放たれ、王国に対す
る大きな反逆が起こり、キリストとその聖徒たちに対する激しい攻撃が起こる。
F神は、キリストと聖徒たちを助けるために、恐ろしい裁きをもっ
て介入される。悪者の復活と裁きが起こり、永遠の秩序が始まる。
b)ディスペンセーション的前千年王
国説(ディスペンセーショナル・プレミレニアリズム/プレミレ)
@キリストは一世紀のユダヤ人たちにダビデの王国を提供された。
しかし、彼らはそれを拒み、王国は将来に延期された。
A現在の教会時代は旧約では知らされていない「挿入(パレンセシ
ス)」である。
B神は教会とイスラエルのそれぞれに違ったプログラムを持ってお
られる。
C教会は究極的には世の中において影響力を失い、教会時代の終わ
りに向かうにつれて腐敗し、背信していく。
D大患難の前にキリストは秘密のうちに聖徒たちを携挙するために
再臨される。(秘密の携挙・空中再臨)
E大患難の後、キリストは1000年間エルサレムを中心にユダヤ
人の政治的王国を管理するために地上に再臨される。サタンは縛られ、神殿が再建され、旧約の犠牲制度が再開される。
F千年王国の終わり近くで、サタンは解き放たれ、キリストはエル
サレムにおいて攻撃を受ける。
Gキリストは天からの裁きを呼び下し、永遠の秩序が導きいれら
れ、悪者の裁きが行われる。
c)
無千年王国説(アミレニアリズム/アミレ)
●文字通りの意味は「千年王国は無い」ということ。
@教会時代は旧約に預言された神の国の時代であり、新約の教会は
神のイスラエルである。
Aイエスの地上での働きによってサタンは縛られ、世界に福音が宣
べ伝えられ間サタンは制限されている。
B信者の心をキリストが現在支配しているという範囲において、信
者が信仰によって生きることを通して、文化的な影響をいくらかは与える。
C終わりに向かう中で、悪の成長は増大し、大患難と反キリストの
登場でクライマックスを迎える。
Dキリストは歴史の終わりに戻って来られ、復活、すべての人の裁
きがあり、永遠の秩序が建て上げられる。贖われた人々の永遠の終着点は天国、または全く回復した新しい地である。
d)
後千年王国説(ポストミレニアリズム/ポストミレ)
@旧約の預言の成就として、キリストの地上での働きの間にメシア
の王国は建てられた。新約の教会は変化したイスラエルであり、パウロがガラテヤ6章16節で語る「神のイスラエル」となった。
A神の国は本質的に、政治的・物質的であるよりも、贖罪的・霊的
である。
B神の国は歴史において社会的・文化的変化を与えるという影響力
を持つ。
Cキリストの王国は地上において時間の経過と共に、徐々に拡大し
ていく。これはキリストの肉体的臨在こそないが、キリストの王としての力なしには完成されない。
D大宣教命令は成し遂げられる。
E大宣教命令は国々がキリスト教化されていくことも期待される。
F長い霊的繁栄の時期は1000年(長い期
間)続くだろう。その後、キリストの再臨をもって歴史は終わりを迎える。キリストの再臨は文字通りの復活、裁きによって完成し、神の国の最終的、永遠の姿
が明らかにされる。